2006-10-28

はるばる来たぜ函館山

何とか夜の飲み会を抜け出し、函館山を目指した。
はるばる。そう、はるばるだ。湯の川温泉から函館山までは微妙に遠かった。


しかし、もともと夜のドライブが好きな私だ。
会社の車はナビのせいで音楽が選べないのが難点だが、なにラジオでかまわぬ。
知らない夜の街をくるくる駆け回るのは、それだけで楽しい。
雷鳴轟き、時折俄雨がどしゃどしゃと落ちてきたが、平気なものである。
私は、希代の晴男である。ついたら晴れるに決まっている。

山頂までは、予想通りというか予想以上というか。なかなかの峠道だった。R10のヘアピンの連続である。
目の前の、明らかに山道に慣れていない札幌ナンバーには参った。カーブの度に10kmぐらいまで減速しやがる。
都会ボケが、とよくよく考えたら自分も札幌ナンバーである。
こういうふうに見られるのか、と思うと少しげんなりした。

21時20分。やはり雨はピタリと止んだ。星も見える。
山頂の駐車場に辿り着いてからわかった。この駐車場は、普段は17時から22時まで駐車禁止なのだ。
それはそうだろう。何せ世界三大夜景である。
無制限に停めさせているわけはない、と内心高い駐車料を覚悟していた。
その規制は、10月15日で期限が切れていた。また、規制の効果なのか、駐車している車も10台ほどである。
今日の私は、何もかもうまくいく日らしい。
と思いながらも。やはり不安であった。停めておいていいものか少しビクビクしながら、展望台へ上った。


第一印象。
ふーん。
いやさ。確かにきれいさ。
写真では伝わらないだろうが、そのパノラマ感と、半島両岸の海とが織り成すギャップ感が、100万ドルの由縁なのだろう。

だが。だが。
正直に言うと。見慣れているのだ。
札幌にも室蘭にも、このぐらいの夜景はある、だろ?と思ってしまう。
夜中の山をかなり走っている私は、知っているのだ。

そして何より、観光客、うぜえwww
私は仕事で来て、所在ないから仕方なく来たのだ。
ワーだのキャーだのスゲーだの言われると、興醒める。
やはり、車からゆったり見ていられる「あそこ」が一番いい。

しかし、しばしぼんやり夜景を見ていると。
いつもと同じことを考える。
あの灯りの下で。みんな必死に生きてんだよな。
 
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