2007-01-12

冬の時間

ようやく少し日が長くなってきた。
北海道では、夏と冬で日中の長さがまるで違う。
夏至の頃は、朝4時前から夜7時過ぎまで。日中は15時間半ぐらい。
冬至には、それが逆転する。朝7時過ぎから4時前まで。8時間半ほどしかない。
その差、実に7時間。
札幌では、夏に始業終業をそれぞれ1時間早めるサマータイム制を試みている。
早めに終わらせて、長い夕方を楽しもうというわけだ。
しかし。どちらの一日が長く感じるか?なら、私は冬のほうだ。
そしてそれは私の個人的感覚ではなく、一般的に言えるものではなかろうか。

例えば、車を運転する1時間と、座って説教を聞く1時間。
長く感じるのはどちらか?
運転中。前を見る。ミラーを見る。信号を見る。歩行者を見る。横からの車を見る。ラジオや音楽を聞く。ナビを見る。コンビニを探す。
実に様々な情報が飛び込んでくる。それをさばきながら、しかも常に気を付けなければならないことが目白押しだ。
常に頭が次へ次へと働いているから、時間はいくらあっても足りないものになる。
交通事故は、足りなくなり過ぎた時に起こすわけだ。
説教中は、まるで反対だ。説教を進んで聞きたい奴などいない。
しかも、説教中によそ見や雑談など出来ないのだから、つらい。
ほぼ唯一に近い情報が、右から左へ聞き流す類のものなのだ。
頭は時間を持て余す。早く終わんねえかなあ、とそればかり考える。
圧倒的に説教中のほうが長く感じる理由である。

同じ構造が、夏と冬にもある。
夏は。様々な植物が生い茂り花が咲き誇り、虫が飛び鳥が鳴き、暖かいから外へ出ている人も多い。
冬は。あたり一面真っ白な雪に覆われ、虫はいないし鳥はカラスしか見ない、寒いし滑るから外に人は出ない。
そもそもの情報の量が違うのだ。
しかも、前述の通り、昼=情報の多い、早く過ぎる時間の長さが違う。
さらに、これも前述の通り、冬は夏より外に出ない。中の安定した景色と外の変化する景色。これも情報量の差だ。
冬の一日は、実は夏よりかなり長いのだ。

どちらが好きかと言えば、私は当然冬である。
なぜなら、私の妄想癖な脳味噌は、情報が入ってこようが来るまいが常に動き続けているからさ。
冬ぐらいでちょうどいいんだよ。
 
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