2007-06-15

二重の虹

ようやく、糞みたいな一週間の仕事が終わった。
尻拭いやら板挟みやら。よくもこれだけ面倒なことばかりが重なったものである。
最後は投げやりにすらなったが。どうにか、きっちり期限までで終えた。
やれやれ。である。
 
車で会社を出た、途端に雷を伴った夕立ちである。
こういう短時間の雨には、私はまず当たらない。晴れ男たる所以である。
しばらく走るうちに、予想通り明るくなってきた。
まだポツポツ来てはいるものの。止むのは時間の問題だろう。
一週間のケガレを洗い落として。明日からは実にGW以来の連休である。
きっと、ものすごい晴れになる。相変わらず私の気分は、嘘のように空に通じるようだ。
 
そんなことをぼんやり考えながら。家に着き、ふと東の空を見上げた。


虹。それもただの虹ではない。半円が端から端までくっきり見える。私のSO903iに魚眼レンズがついていないのが残念だ。
その上、画像ではうっすらしか見えないかもしれないが、これは世にも珍しい、二重の虹なのだ。
虹は、太陽の光が雨の粒のプリズムを通り、雲をスクリーンにして浮かび上がる。
だから、太陽の傾きが大きい夕立の後の晴れ間に、最も出やすい。
そして、雨のプリズムが大きかった場合。そして、スクリーンたる雲が広くかかっていた場合。
ちょうど、ビー玉に光を当てると幾重かの虹色模様になるように、二重に虹がかかることもあるのだ。
そう滅多に見られるものではない。半円がくっきり見えたのすら、私にとっては小学生の頃以来、実に20年振りだ。
 
太古の昔、人々は自然の大いなる力、大気の生み出す気象現象に畏れを抱き、神からの啓示と受け取った。
どんな宗教だって、神様の後ろには後光が射しているものと決まっている。真っ暗闇の中で現れたって、神様の後ろはぼんやり明るい。
その光が生み出すもののなかでも、最も美しいものの一つである、虹は。
当然のように、凶兆とされることはまず、ない。
 
きっと、何かいいことがある。
楽しみにしていたことは、全部うまくいくだろう。
私の今後の気分は、空を見ていれば大体分かるのだ。

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