2006-08-18

どうせ今夜も金縛り

私の寝かたには、特徴がある。
両手のひらを、胸の心臓あたりの高さにピタリと当てて寝るのである。
こうして、じっとしていると。寝る時の人の意識は、体の末端から順に失われていく。それを実感することができる。
まず、手先足先の感覚が無くなる。だが、体幹部にはまだ意識が残っている。
だから、胸側からは手の重みを感じられるが、手の側からは胸を触っている感覚が無い。手を動かすこともできない。
言ってみれば私は、金縛りの擬似体験を、自分の意志で行なうことができるわけだ。
これが楽しい。皆がよくわからない恐怖を感じる現象も、私には単なる興味の対象でしかない。
霊感だとか。超常現象だとか。私は全く信じない。
信じないだけでなく、こうして少しずつその原理を解き明かしていく。それが、楽しい。

ちなみに、金縛りには逆バージョンも存在する。
朝、起きる時も、やはり人の体は体幹部から覚醒していく。
一時期、私には寝る体勢に変な癖があった。朝起きると、膝を折り曲げて股を全開に。丁度平泳ぎの縮こまる時のような体勢を仰向けでとっているのだ。
これをやってしまうと、朝、大変である。
頭は起きているのに、前述の事由から足は起きていない。おまけに、無理な姿勢を長時間とっていたため、股関節が痺れきっている。
痛くも痒くもなんともない。だが、股を広げきったまま、動かそうにもうんともすんともいわないのだ。
笑うしかない。笑うしかないぐらいつらい。15分ぐらいそのまま動けなかったこともあった。

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