流されないように。

川の流れのように、という歌がある。
名曲といわれている。
だが、どうにも処世術くさくて。私は好きではない。
流されては、いかんだろうと。思ってしまうのである。

魚ならば。魚でないにせよ、船のようなものでふわふわと一生を過ごすならば、それでいいのかもしれない。
でも、私は、そういうふうには出来ていない。
流されてしまったら。
どこに行き着くか、わからない。
その先に、私の生きる場所があるのか。
そもそも行き先がわからないのでは、どうにもならないではないか。

川の流れのように生きたくはない。
私は、流されず。しっかりと根を下ろす木のように生きていきたい。
もしも、激流に飲み込まれるならば。
死ぬだろう。それだけのことだ。大したことじゃない。